フランス映画でインタビュー形式で進むドキュメンタリー映画、出演者はムートンやラフィットオーナ-、第一級の料理人や評論家など豪華な面々
歴史と伝統に裏付けられていたボルドー、そこから作られる素晴らしいワイン賛歌…
かと思ったら大間違いさすがフランス。表向きは繁栄しているボルドーですが裏側では欧州経済地盤沈下により客層が大きく変わってしまい先行き不安に駆られるオーナー達の話。ちなみに美術的センスがある映画の表題絵がボルドーの貯蔵庫かと思ったら中国大富豪コレクターの部屋です。
裏側補足ですが2000年から2010年にかけてワインは20倍以上値上がりしました、その結果第二次世界大戦でどん底でも買ってくれたワイン大好きイギリス人ですら買えなくなれました。
時代の流れでしょうがないその新しい人と一緒に新しい文化を創ればいいじゃないかと思うかもしれない、がワイン文化というのは断頭台前日に王様が死に水に懇願したものや農薬が当たり前の時代に無農薬など狂気にも似た作り手などきら星の様な伝説を味わうものであった
「ボルドーワイン?ああ、こっちだじゃ誰も飲まないよ」となってしまっては過去の遺産だけ生きていく事になる、なら新購買者達と伝説を作ればいいでないかと思うが彼らが買っているのはラベルの「シャトーラフィット」であって中身には興味が無いと表題絵のコレクターも言っているので望み薄
そして2011年ボルドーは熱波による不作とアジア経済減速により売り上げ六割減、ボルドーオーナー達が口をそろえて「俺たちこれからどうしよう…」で締めくくられる
少し古いですが2010年代のボルドー狂乱の状況がよく分かる作品でワイン話のネタになるので面白いですよ。
後ロバートパーカーjrがツイッターで中国映画大絶賛している理由もよく分かった(笑)