ワインよもやま話

ワイン・アウトブレイク、フィロキセラ(Phylloxera・filoxérica)

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同名映画は約20年前封切、欲に目がくらんだ人が猿を密輸したら未知の殺人ウィルスがあっという間に広まって人類の危機、そこで主人公ダスティン・ホフマンが活躍してどうにかする代表的パニック映画。

実際は世の中怖い病気はあるが各国の努力によって上陸は阻まれてそんなことは起こらない、が約百五十年前アメリカから持ち込まれた数本の苗木に付着したアブラムシによって欧州葡萄はすべて引き抜かれるという事態が発生した。

事の始まりは科学技術目覚ましいヴィクトリア時代、欧州葡萄よりも米国葡萄の方が収穫が大きくそこにビジネスチャンスを考えたフランス農園主が最新鋭蒸気船を使って米国から葡萄の苗木を取り寄せた事に端を発する、これがもし帆船なら一月以上だが蒸気船は十日ちょっとで到着しアブラムシも無事上陸してしまった。

数年して周りの葡萄の木が枯れ始めるこれは米国葡萄がなにか持ち込んだのではないかと気がついた頃にはもう遅くあっという間にフランス全土そして欧州すべてに広がってしまった。

このアブラムシ樹上にいるだけなら見れば分かるが地中に潜って葡萄に寄生する、地上地下を両方同じ種がするので運良く地上で駆逐しても来年また悩まされる他にも書き切れない複雑怪奇な生態をしているがファーブルやダーウィンが変人扱いされているこの時代にそんなこと分かるはずがない。

そして欧州全滅。ではなく、事の始まりの米国葡萄が枯れていない事に気がついたある栽培者が米国葡萄に免疫があることに気がつき米国葡萄を根っこ(台木)にすれば上に欧州葡萄を育てるという方法で解決した、やってることが本当映画と一緒。そして現在欧州で自根で育っている葡萄の木は全部米国葡萄と言うことになる。

因みにこの方法考えついたのが前回多産低品質と言ったアリカンテ品種を開発した苗木業者、誰も出来なかった事を成せる人がアリカンテを作るというのは当時と今は時代が求めて物が違うんですね。

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